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2024.12.19
2024年11月6日(水)の18時10分から、大学7号館4階の007教室にて、芸術学科ワークショップの一環であるレクチャー?コンサート「楽器とその音楽の歴史をたずねて——オーボエ、ヴィオラ?ダ?ガンバ、チェンバロ——」が開催されました。文芸学部芸術学科の赤塚健太郎教授による企画?進行で、オーボエ奏者の三宮正満さん、ヴィオラ?ダ?ガンバ奏者の田中孝子さん、チェンバロ奏者の中村恵美さんをお迎えし、実際の楽器を用いた詳細な解説を交えながら実演を聴かせていただきました。
まずヴィオラ?ダ?ガンバ、続いてチェンバロについて、絵画や楽譜などを示しながら楽器の構造や奏法、楽曲の特徴などが解説されました。これらの楽器は、歴史上長く愛されながらも、後にあまり用いられなくなり、近年になって再び広く奏でられるようになったものです。そうした一度は忘れられた技巧や音楽の持つ新鮮な魅力に、160人ほどの来場者が耳を傾けました。なお、チェンバロについては、深町研太さんから楽器をご提供いただきました。
一方、オーボエは様々な変化を遂げつつ、現代まで演奏され続けてきた楽器です。その移り変わりの一端が、複数のオーボエやオーボエ?ダモーレ、オーボエ?ダ?カッチャを用いながら具体的に解説されました。300年ほど前のオーボエの実物と、三宮さん自作のレプリカ、さらにそのデータを用いて3Dプリンターから出力された楽器の吹き比べなども行われ、来場者の関心を引き付けました。
個々の楽器の魅力だけでなく、演奏の際には柔軟にアンサンブルが組まれ、バロック時代を中心に用いられた伴奏である通奏低音の概要についても解説が行われました。
芸術学科では、学生達に芸術作品や制作現場について理解を深めてもらうことを目的として、制作や実践に携わる方々をお呼びし、実演やレクチャー、教員との対談などを行うワークショップを今後も実施していく予定です。